第1回ムサシノクニCS予選5回戦 ナスオ vs がめゆう
第1回ムサシノクニCS
予選5回戦 ナスオ vs がめゆう
Writer:ミキプル
ナスオ 「あれ、どっかで見た顔だな~」
がめゆう「そうですね、先日のマッドシティ杯の準決勝でも当たりましたね」
フィーチャーエリアに着席した途端、すぐに口を開いたのは、モブ一族に所属し、群馬県で活動するナスオ。本来であれば、エリア戦の参加地域は北関東エリアだったのだが、権利を獲得した地域が関東圏だったらしい。
一部のメンバーで調整され、持ち込まれた北関東スペシャル。使用者かつ調整メンバーの1人である、hiroyasuのみが北関東エリア大会のプレイオフへ残るも、惜しくもベスト16で敗退となった。
その意志を受け継ぐべく、ほぼ同じデッキリストを持ち込み、トップ8入りを果たしているナスオは、北関東勢の中で今一番の出世株と言えるだろう。
対するは光自然メタリカを愛用する、がめゆう。エレメントCSで3位に入賞しているのも、記憶が新しい。シャッフル時に提示した超次元は、水闇ハンデスを思わせる内容。
ナスオ「前回も超次元に嘘つかれたからな~、今回はどうかな?」
がめゆう「とにかく、今回はリベンジさせて貰いますよ」
互いのテンションは十分。
じゃんけんに勝利したナスオの先行。
先に動いたのは、がめゆう。2ターン目に"未来設計図"を唱え、"龍装者バーナイン"を手札に加えた。
対するナスオは、"絶対の畏れ 防鎧"を送り出すが、"奇石マクーロ"で"奇石マクーロ"を手札に加えるがめゆうは、無駄を感じさせない堅実な立ち上がりだ。
"轟速 ザ・ゼット"を召喚して、"絶対の畏れ 防鎧"でシールドを1枚減らしておき、続くターンに備えたナスオだが、"一番隊クリスタ"、"奇石マクーロ"を追加して、更にメタリカで場を固めていく、がめゆうの隙は少ない。
ナスオは"轟速 ザ・マッハ"を召喚して、"熱き侵略 レッドゾーンZ"を手札に加えた。そして、"轟速 ザ・ゼット"をアタックさせ、"レッドゾーンZに侵略。がめゆうのシールドを1枚破壊して、ダブルブレイクを行うが、"攻守の天秤"で後続のクリーチャーをタップすることで、ひとまずは難を逃れたがめゆう。
ターンをもらい、ここから反撃と言う名のソリティアに入る。
まずはエンジンの"ベイBジャック"を召喚してから、全てのクリーチャーをタップさせて、"龍装者バーナイン"召喚、"龍装者バーナイン"をタップして、"一番隊クリスタ"召喚。
"一番隊クリスタ"をタップして、"奇石タスリク"召喚、"奇石タスリク"タップで、新たに"奇石タスリク"召喚、その"奇石タスリク"とマナをタップして、新たに"龍装者バーナイン"召喚、その"龍装者バーナイン"をタップして、"緑知銀フェイウォン"召喚、効果は使用せず。その"緑知銀フェイウォン"をタップして、新たに"緑知銀フェイウォン"召喚、同じく効果なし。
その"緑知銀フェイウォン"とマナをタップして、さらに"龍装者バーナイン"を召喚して~と、割愛するが、"攻守の天秤"を絡めつつ、ドローと展開を繰り返し、"予言者マリエル"でバイクに蓋をしつつ、マナから"無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース"を手札に加えたが、まだ5マナ。
がめゆう「"絶対の畏れ 防鎧"のボトム送り効果って、召喚マナとマナゾーンの数が同じなら問題ないですよね?」
ナスオ「そうですね」
互いにコミュニケーションを交わし、ルールの確認を行う。だが、ナスオに残されたターンは事実上2ターンであり、禁断に残された封印は3枚。
どうにか3枚外せば起死回生を狙えるが、"予言者マリエル"の存在がネックで、侵略により多数の封印剥がしを狙うことができない。
ひとまずターンをもらうが、"轟速 ザ・マッハ"を、"熱き侵略レッドゾーンZ"へ進化させ、がめゆうのシールドを0枚にしたが、次にがめゆうはマナをセットして6マナ。
ナスオ最後の行動は…、"轟速ザ・レッド"を召喚するのみ。がめゆうが、マナセットしてから"予言者マリエル"を進化元にして、"無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース"を降臨させてゲームエンドとなった。
Winner:がめゆう
宣言通り、リベンジ成功。
第1回ムサシノクニCS予選4回戦 かめ vs ねこパンチ
第1回ムサシノクニCS
予選第4回戦 かめ vs ねこパンチ
Writer:ミキプル
今大会は予選7回戦なので、ちょうど中間のラウンドに差し掛かる。例えここまで全勝しているとしても、油断は出来ないところだ。
今回は1敗ラインの選手をフィーチャーしてみた。まずは、"カマスレッゾ"でおなじみの、かめ。余談だが、"異端流しオニカマス"へのサイン数は、約20枚に達しているそうだ。
対するは、千葉県で活動するねこパンチ。精力的にCSへ参加するプレイヤーの1人。
じゃんけんに勝利した、かめの先行。
まずは2ターン目に、"フェアリー・ライフ"を放つと、ここでおなじみの"異端流しオニカマス"がマナへ落ち、今回は使う側に回ったことが確認出来た。
ねこパンチも気合の"メンデルスゾーン"を唱え、2枚ブーストを成功させる最高のスタート。
マナセットのみで終えたかめに対し、続けて"メンデルスゾーン"で2ブーストを決めたねこパンチの勢いは計り知れない。
かめは小考してから、"漢の二号 ボスカツ剣"を召喚して、シールドへアタックさせると、"蒼き団長ドギラゴン剣"へ革命チェンジ。
改めて"漢の二号 ボスカツ剣"を場に出してから、シールドを3枚ブレイク。そして、"漢の二号 ボスカツ剣"を2枚目の"蒼き団長ドギラゴン剣"へ革命チェンジさせて、シールドを全てブレイクするプランで攻めたてる。
ここで"熱血龍 バトクロス・バトル"がシールドから登場して、"FORBIDDEN STAR~世界最後の日~"の右上の封印を外して、スレイヤーを付与して片方の"蒼き団長ドギラゴン剣"と相殺。
後が無いねこパンチは、"超戦龍覇モルトNEXT"を送り出し、"闘将銀河城 ハートバーン"を設置。いわゆる、戦略的ハートバーンを仕掛けた。
ここが一番恐れるところだ。
意を決して、"超戦龍覇モルトNEXT"でダブルブレイク。
無事に"超戦龍覇モルトNEXT"をアンタップすることが出来れば、手札にある"蒼き団長ドギラゴン剣"を使用して、"リュウセイ・ジ・アース"を呼び出し、過剰な打点を形成することが可能だったのだ。
だが、DMGP5th準優勝の漢は、そう簡単に相手の思惑通りにはさせない。
シールドから"ドンドン吸い込むナウ"を公開し、"超戦龍覇モルトNEXT"に手札へお帰りいただけば、ねこパンチが盤面を畳むのに時間はかからなかった。
Winner:かめ
対戦後にねこパンチからも突っ込まれていたが、対戦に影響はないものの、唯一のマナブーストでマナに落ちたのが"異端流しオニカマス"であったことが、今回の対戦で一番印象的だったのは間違いない。
来年3月に開催される全国大会では、"異端流しオニカマス"を使うデッキを用意するのか。
はたまた、それの妨害に遭いかねないデッキを用意するのか定かではないが、気になっている人はとても多そうだ。
第1回ムサシノクニCS予選3回戦 Shimizu vs ベータ
第1回ムサシノクニCS
予選3回戦 Shimizu vs ベータ
Writer:ミキプル
まずフィーチャーエリアに現れたのはShimizu。以前のランキング登録名は、"のすけ"だが、登録名を変えたようだ。
Shimizu「miwaさんや、ナカジマ、先日だとnakayamaさんも全国行きを決めました。その人達が苗字をHNにしているので、それにあやかりました。僕も全国へ行きたいので!」
力強く説明して頂けたので、筆者からもエールを送る。どうやら、モブ一族に所属しているようだ。
対するは群馬県で活動するベータ。時間が合えば、比較的近場で開催されている、足利CSへ参加することがあるそうだ。
大人の貫禄を思わせる落ち着いた雰囲気を放ち、言ってしまえば今回のマッチアップは、少年vs青年といったところか。
Shimizuが先行を得るも、先に動いたのは3ターン目に"一番隊クリスタ"を召喚したベータ。
Shimizuはマナセットしか出来ず、続けて"龍装者バーナイン"の召喚を見届けたが、5マナに達したところで"無双竜騎ミツルギブースト"で、"龍装者バーナイン"を破壊しつつ、マナを伸ばした。
ベータは"龍装者バーナイン"と"奇石マクーロ"を送り出して、"奇石マクーロ"の効果で"攻守の天秤"を手札に加え、堅実に場を構築していく。
ここで大きく動いたのはShimizu。
"次元龍覇グレンモルト「覇」"を召喚して、"FORBIDDEN STAR~世界最後の日~"に置かれた左上の封印を外して、"奇石マクーロ"を破壊。"次元龍覇グレンモルト「覇」をシールドに向かわせ、同時に革命チェンジを宣言。
まずは"覇闘将龍剣 ガイオウバーン"を装備させて、"龍装者バーナイン"を破壊。続けて"蒼き団長ドギラゴン剣"へ革命チェンジする。
効果でマナから"無双竜騎ミツルギブースト"を場に出して、効果で"一番隊クリスタ"を破壊することで、メタリカを全て捌きつつシールドを3枚ブレイクすることに成功した。
一見ピンチに見えるベータは、冷静に"予言者マリエル"を送り出したことで、Shimizuのプレイが裏目であったことが確認できる。
ドラゴンの猛攻に蓋をすることに成功するが、Shimizuは"永遠のリュウセイ・カイザー"を送り出し、左下の封印を外した。自身の効果で、"ベイBジャック"への牽制を狙う。
"予言者マリエル"でドラゴンの軍勢を止めているので、"龍装者バーナイン"をタップインで召喚しつつ、"ジャスト・ラビリンス"を放つことで、合計3枚ドローに成功させたベータに対し、"メンデルスゾーン"をマナゾーンへ置き、"フェアリーの火の子祭り"を2回放ち、マナを伸ばすことしかできないshimizu。
ここから、メタリカの真骨頂を確認することになる。
ベータはマナセット後、"一番隊クリスタ"を2体、"ベイBジャック"、"龍装者バーナイン"、さらに"一番隊クリスタ"を召喚させ、余った1マナと、"予言者マリエル"、"龍装者バーナイン"をタップさせ、"攻守の天秤"で、"永遠のリュウセイ・カイザー"のタップイン効果の対象になったクリーチャーも合わせて、アンタップさせる。
そして、1枚目の"一番隊クリスタ"をタップさせて、"絶対の畏れ 防鎧"を召喚、"一番隊クリスタ"をタップさせて、"赤攻銀マルハヴァン"を召喚、2体目の"一番隊クリスタ"、"ベイBジャック"をタップして、"黙示賢者ソルハバキ"を召喚して、マナから"無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース"を手札に加えた。
残った2体の"龍装者バーナイン"、"一番隊クリスタ"をタップして、さらに"攻守の天秤"を唱えた。そして、意を決して"無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース"が超無限進化で登場するのだが、フィーチャーエリアには魔物が存在するという噂がある。
Shimizuの場には"永遠のリュウセイ・カイザー"が立ちはだかり、効果で"無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース"がタップインで登場したのだ。
さらに"予言者マリエル"が進化元になったことで、ドラゴン達が拘束から解放される。
"超戦龍覇モルトNEXT"を召喚して、右上の封印を外してスレイヤー効果を付与し、"無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース"を処理してから、力強くダイレクトアタックを決めるShimizuの姿が確認できたのだった。
Winner:Shimizu
対戦終了後、すぐに感想戦が始まった。
お互いが自身のミスシーンを語り、振り返りを行う。
時にはどんなに集中していても、人間である以上はミスは付き物。例え、どんなに優れたプレイヤーであっても。
1つ1つのプレイを大切にしていれば、望む結果を得られる可能性はグッと上がる。そんな両名を見ていると、まだまだ伸び代があると感じたのだった。
第1回ムサシノクニCS予選2回戦 shio vs リョクドウ
第1回ムサシノクニCS
予選2回戦 shio vs リョクドウ
Writer:ミキプル
新弾発売前ということもあり、環境は成熟している。定期的にCSへ参加する選手からすれば、メタゲームも理解出来ているはずだ。
本日初回のフィーチャーエリアに現れたのは、今が旬の東陽勢"shio"。先日の関東エリア大会では東陽勢の1人、ともきが代表選手となり、会場で熱い抱擁をしていたのは見逃せない。
仲間の最高な結果を本気で祝福すると共に、謙虚で実力派のプレイヤーだ。
対する相手のリョクドウは、筆者が主催していた大会の常連の1人。2人は以前からの顔見知りであり、大会前からフリーデュエルをする仲であるという。CSでは、ババロコCSぶりのマッチングとのこと。
shio「既にお互い相手のデッキリストを48枚把握しているので、後は運とプレイング次第ですね」
先行はshio。
光マナしか置けないものの、"ヘブンズ・フォース"を唱え、"一撃奪取トップギア"を送り出すが、リョクドウは"メンデルスゾーン"を放ち、2マナブーストを成功させるロケットスタートを決めた。
苦笑したshioは、"絶対の畏れ 防鎧"を召喚して、"一撃奪取トップギア"でシールドをブレイクするが、返しに"フェアリーの火の子祭り"を唱えられ、いよいよ切り札級のドラゴンが登場する雰囲気を感じ取る。
マナセットせず、2体目の"絶対の畏れ 防鎧"を召喚して、アタックせずターンを返す。
いよいよ7マナに到達するリョクドウは、マナセットでタップインを処理したが、"フェアリー・ギフト"を唱えつつ、"超戦龍覇モルトNEXT"を召喚。
効果で"闘将銀河城 ハートバーン"を設置して、スピードアタッカーをまとった"超戦龍覇モルトNEXT"で、シールドへ襲いかかる。
シールドトリガーなる妨害はなく、"超戦龍覇モルトNEXT"をアンタップさせ、"戦将銀河城 ハートバーン"を"超戦覇龍 ガイNEXT"への龍解が成功。
残りのシールドを全て割り切ると、"超戦龍覇モルトNEXT"がshioへトドメを刺した。
Winner:リョクドウ
shio「2ターン目にトップギアを出したのはプレミだったなー、マナに埋めておけば、ザレッド出せたし」
今回、彼が使ったデッキは光バイク。攻めも守りも柔軟なカラーリングを選択している。
shio「こんな酷い事故は初めて起きて驚きましたし、その時の対策は考えてませんでした」
今回のゲームで影響があったか定かではないが、細かいプレイングを見直すことにより、勝率を少しでも上げる努力を怠らない。
小さな積み重ねの1つ1つが、今のshioを作り上げたのである。
そんな全国ランキングトップランカーを倒すことで、まずは勢いをつけたリョクドウ。まだキャリアは浅いようだが、フィーチャーマッチを制したことで、心なしか満足そうな笑みを浮かべた。
第3回板橋CS決勝戦 ラギヒ vs shio
第3回板橋チャンピオンシップ 決勝戦
ラギヒ vs shio
Writer:ミキプル
チーム戦の醍醐味と言えば、やはり好きなメンバーを集めて、共に優勝を目指せる部分だろう。
販売から15年が経ち、圧倒的にカードプールが増えたデュエルマスターズは、環境に存在するメタデッキの数も豊富だ。
それが故に相性差も生まれているため、個人戦で安定した勝率を叩き出すのは至難の技。
逆にいえば、チーム戦は全員が全勝する必要がないので、いい意味で安心して対戦に挑むことができる。
「またカバレージを描いて頂けるなんて」
チーム戦を愛する男の1人であるshioは、そうコメントをしつつ、フィーチャーテーブルに着席した。
対する相手はラギヒ。
2人の会話に耳を傾けてみると、"カード & CARD 東陽店"の常連であり、そこで共にデュエルマスターズを楽しんでいた旧知の仲でもあるという。
彼らはいわゆる"東陽勢"であり、
かつて、下町CSを立ち上げたデスクルト氏もその一員で、現在も"DM甲子園"を開催して、界隈の盛り上がりに貢献している。
出会った頃のラギヒは中学生で、shioは大学生とのことだが、今はお互いに社会人。時間というものは、お互いの立場を変え、そして人を成長させるのだ。
1本目
じゃんけんに勝利したラギヒは、2ターン目に"黙示賢者ソルハバキ"を召喚。対するshioは、"一なる部隊 イワシン"を召喚して迎え撃つ。
2体目の"黙示賢者ソルハバキ"を召喚して、マナから"ミラクル1 ドレミ24"を回収。1体目の"黙示賢者ソルハバキ"をアタックさせると、"ミラクル1 ドレミ24"へ革命チェンジさせ、効果は使用せずシールドを1枚割ってターン終了。
shioは"一なる部隊 イワシン"を"プラチナ ワルスラS"に進化させ、"ミラクル1 ドレミ24"に攻撃を仕掛ける。
効果で3枚引いてから、"一なる部隊 イワシン"を捨てると、捨てた時の効果で1枚引き、"音精 ラフルル"を捨てつつ、バトルを解決して"ミラクル1 ドレミ24"を破壊。
"黙示賢者ソルハバキ"と"制御の翼 オリオティス"を追加したラギヒに対し、"戦略のD・H アツト"を召喚して、効果で2枚引いてから、"爆撃男"を含めた2枚のカードを捨てる。
"爆撃男"の効果で、"黙示賢者ソルハバキ"を破壊。更に"戦略のD・H アツト"を召喚して、同じように"爆撃男"を含めた2枚のカードを捨てつつ、2体目の"黙示賢者ソルハバキ"も退かした。
"プラチナ ワルスラS"の効果で手札と墓地を整えつつシールドを2枚割ってターンを返すと、"制御の翼 オリオティス"が追加されるのみだ。
"【問2】ノロン"を召喚し、効果で2枚のカードを捨てつつ、"プラチナ ワルスラS"に進化させてから、1体目の"プラチナ ワルスラS"でシールドをブレイクしてターン終了。
ラギヒは"タイム1 ドレミ"と、シンパシーで"赤攻銀 マルハヴァン"をバトルゾーンに送り込むが、shioは反撃を許さない。
彼の代名詞とも言える、"暴走龍 5000GT"が邪魔なブロッカーを退場させると、ラギヒを守る術は残されていないのだった。
ラギヒ(×) vs shio(◯)
光水サザンルネッサンスと、水闇火墓地ソースのマッチアップである事が確認出来た。
2013年に開催された勝1グランプリの関東大会では、水火墓地ソースを使用して日本一決定戦の切符を獲得。そこでも闇を加えた墓地ソースと共に、決勝戦の舞台で最高の勝負を経験したshio。
水闇自然シューゲイザーとのマッチアップだったが、シールドトリガーが現れず、さらに水マナが3枚以上置けていなかったため、"疾封怒闘 キューブリック"の効果を使用出来ず、あと1歩及ばなかった。
当時から数年の時間が経過したが、進化した墓地ソースと、そして最高のチームメンバーと共に、CSの決勝戦へ登場したのだ。
2本目
負けた方が先行なのでラギヒから対戦が始まり、ファーストアクションは、shioの"一なる部隊 イワシン"の召喚。
ラギヒが"奇石 タスリク"を召喚した返しに、2体目の"一なる部隊 イワシン"を召喚するshioは、ルーターを引けずにやや苦しい所か。
"制御の翼 オリオティス"、次のターンには"タイム3 シド"を召喚し、システムクリーチャーで場を固めていく。
ようやくルーターを引き込めたshioは、"【問2】ノロン"を召喚して、効果で2枚引き、捨てた"一なる部隊 イワシン"の効果で1枚引き、1枚捨てる。そして、役目を終えた"【問2】ノロン"の上に"プラチナ ワルスラS"を重ね、シールドを向かわせると、ラギヒはこれをスルー。
"プラチナ ワルスラS"の効果で3枚引いてから"一なる部隊 イワシン"を捨て、更に墓地の枚数と手札を充実させつつ、シールドを2枚割ることに成功。
続けて1体目の"一なる部隊 イワシン"をシールドに向かわせると、ニンジャストライクで"光牙忍ライデン"を送り出し、効果で2体目の"一なる部隊 イワシン"タップさせ、攻撃をスルーしてシールドブレイクを許可する。
シールドの枚数が減った代わりに、手札を充実させたラギヒの反撃が始まる。
マナセットしてから、"タイム1 ドレミ"、予言者クルト"を送り込むと、シンパシーを利用した"共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス"を着地させると、更に手札を充実させた。
タップしているクリーチャーをバトルで捌いて、ターンを終えるラギヒ。
"戦略のD・H アツト"を召喚し、墓地を肥やしてから、マナコストが下がった"暴走龍 5000GT"でバトルゾーンの掃除を図ったが、"制御の翼 オリオティス"の効果でボトムへ退場させられた。
"制御の翼 オリオティス"を2体送り込むと、お返しと言わんばかりに"暴走龍 5000GT"が再登場。先ほどと同じく、邪魔なクリーチャーを掃除する代わりに、ボトムへ退場頂く。
"異端流し オニカマス"と、G0で"百万超邪 クロスファイア"を送り出したshioは、最後のシールドを割ってターンエンド。
後がないように見える状況だが、ラギヒは豊富な手札から展開を開始する。
マナセットしてから、"黙示賢者ソルハバキ"、"タイム1 ドレミ"、"希望の親衛隊ラプソディ"、シンパシーを利用した"赤攻銀 マルハヴァン"を召喚。
"共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス"をシールドへ向かわせると、"ミラクル1 ドレミ24"に革命チェンジさせ、効果で"ダイヤモンド・ソード"を発動。
シールドトリガーに期待するshioだが、シールドが全て割られ、ダイレクトアタックを宣言されると静かに盤面を片付けた。
ラギヒ(×◯) vs shio(◯×)
「イワシンしか引けねえ(笑)」
「序盤にルーター引けなかったねぇ」
軽い談笑をしつつも、素早く次の勝負の準備を進める。お互いにとって感慨深いマッチアップな事は間違いないものの、泣いても笑っても、次のゲームで勝利が決まる。
3本目
じゃんけんに勝利したshioの先行。
"【問2】ノロン"を召喚して手札と墓地を充実させると、返しに"制御の翼 オリオティス"が登場。
次のターンに"プラチナ ワルスラS"へ進化させ、効果で手札と墓地を肥やしつつ、シールドを2枚割ってエンド。
果敢に攻め立てられるラギヒは、2体目の"制御の翼 オリオティス"を追加するのみ。
更に"戦略のD・H アツト"を召喚して、"一なる部隊 イワシン"を含めた2枚を捨てた事で、更に墓地を肥やしていく。続けて"プラチナ ワルスラS"の効果を使いつつ、シールドを2枚割った。
"コアクアンのおつかい"で手札を増やし、"赤攻銀 マルハヴァン"を追加したラギヒに対する、shioの猛攻は止まらない。追加の"戦略のD・H アツト"で、"爆撃男"を含めた2枚を捨て、"爆撃男"の効果で"赤攻銀 マルハヴァン"のパワーをマイナス。
そして、コストが下がった"暴走龍 5000GT"で場を掃除にかかる。"赤攻銀マルハヴァン"の効果で、1体目の"制御の翼 オリオティス"を身代わりにして、自身を守る。2体目の"制御の翼 オリオティス"は破壊されるが、効果で最強のアウトレイジをボトムへ。
G0で"百万超邪 クロスファイア"を送り込み、"プラチナ ワルスラS"の攻撃はスルーして、"百万超邪 クロスファイア"の攻撃はブロック。
ラギヒは"タイム1 ドレミ"を2体展開して、手札と場の拡充を図るものの、shioは自身の代名詞とも言える"暴走龍 5000GT"を2体叩きつけ、決勝戦に決着をつけた。
ラギヒ(×◯×) vs shio(◯×◯)
ラギヒは「サザンオールスターズ」なるコミュニティを形成しており、shioもその一員だそうだ。
光水サザンルネッサンスを好むメンバーが揃ってるため、本日のチーム戦もオールスターズという事で、今回チームメイトの阿保ちゃん、悟り神と同じデッキリストを持ち込んでいることから、チームワークの良さが伺える。
shioのチームメイトも、千葉県で"カードショップHERO"を営むえーじと、神奈川県の上位ランカーである、しあとチームを組み、結果として優勝する事が出来た。
「まだまだ負けないよ」
貫禄を見せたshioは、そんなサザン愛好家にコメントする。今はキャリアや経験値の差を伺えるが、いずれラギヒから、こんなコメントが貰えるかも知れない。
「やっと、shioさんを超えたよ」
第7回プレステージCS決勝戦 垣根 vs オネスト
垣根(バトクロス小僧は今日も元気だ)vsオネスト(ココス坂戸店)
決勝まで上り詰めるのは、強敵揃いの大会では容易くない。
勝ちきる為に必要なのは実力や運はもちろんの事、集中力でもあるだろう。
そんなライターの立場としても、選手のコンディションが気になる。
「疲れましたね…。」
フィーチャーエリアに現れた両名に質問してみると、声を揃えて、そう返答した。
それも無理はない。
プレステージCSは、決勝トーナメントからはマッチ戦なので、必然と長丁場になるからだ。
超大型イベントのDMGPで例えるなら、それこそ予選ラウンドも決勝ラウンドは、殆どのCSと比較しても対戦数が増加するため、嫌でも選手の体力を奪いかねない。
垣根はDMGP1stの覇者であり、同年の日本一決定戦にも参加経験のある選手だ。
イコール長丁場の経験者であるものの、疲労は隠せないと言ったところか。
現在は進学の都合で都内に身を移した垣根だが、基本的な調整は所属チーム"Pleasure sky"で行なっているそうだ。
垣根は"禁断~封印されしX~"をフィールドにセットして、ゲームを始める。
1本目
垣根の先行。
"怒流牙 サイゾウミスト"、"テック団の波壊Go!"、"時の秘術師 ミラクルスターの順でマナセットする垣根に対し、
後攻のオネストは、"恐・龍覇 サソリスレイジ"をマナセットして、"トレジャー・マップ"から"グレート・グラスパー"を回収。
次のターンには、"革命目 ギョギョウ"をマナセットしてから"霞み妖精 ジャスミン"でマナ加速。
更に次のターンでは、回収した"グレート・グラスパー"をマナセット後、"フェアリー・ギフト"でコストを軽減して、"剛撃古龍テラネスク"で3枚マナ加速を決める、ロケットスタートを成功させた。
ここでも垣根は"テック団の波壊Go!"をマナセットするのみで、オネストは"革命目 ギョギョウ"をマナセットし、"霞み妖精 ジャスミン"でマナ加速をすると、"連鎖類超連鎖目 チェインレックス"がマナゾーンへ落ちる。
ここで垣根の初アクション。
"怒流牙 サイゾウミスト"をマナセット後、マナ武装を達成した"裏切りの魔狼月下城"で、オネストの手札を全て奪い去る。
ターンが渡り、オネストのトップデックは…、"幻影 ミスキュー"だ。
そのまま場へ送り出し、"幻影 ミスキュー"自身をマナに戻すと、オネストのシャッフルにも気合が入る。
そこでトップから現れたのは、"大地の超人"だったので、自身をマナゾーンへ送った。
垣根はマナセットせず、マナ武装を達成した"獅子王の遺跡"で3枚ブースト。
ここでいよいよ、オネストの切り札が動き出す。マナセットせずに、"トレジャー・マップ"で"グレート・グラスパー"を回収。
そして、"剛撃古龍テラネスク"を進化元にして"グレート・グラスパー"へNEO進化させた。
"グレート・グラスパー"をアタックさせ、自身の効果で、マナから"連鎖類超連鎖目 チェインレックス"をバトルゾーンに。
"連鎖類超連鎖目 チェインレックス"の効果で8マナのクリーチャーを対象にして、マナにある2枚目の"グレート・グラスパー"を、アタック中"グレート・グラスパー"へ重ねる。
"連鎖類超連鎖目 チェインレックス"の効果が継続し、6マナのクリーチャーを対象として、マナから"幻影 ミスキュー"をバトルゾーンへ。
"幻影 ミスキュー"の効果で、アタック中の"グレート・グラスパー"をマナに戻し、デッキをシャッフル。ここで登場するのは、"桜風妖精ステップル"だ。
バトルゾーンへ出すと、"掘師の銀"がマナゾーンへ落ちる。
場数を踏んでる垣根としては、この状況を理解している。何とか現状打破したいところだが、
"月の死神ベル・ヘル・デ・スカル"をマナセットして、"大革命のD ワイルド・サファリ・チャンネル"をプレイする事しか出来ない。
パーツを揃えたオネストは、無限ファンパイループの証明に入ると宣言したが、証明する為の行動中に思いがけない事態が起きた。
"龍芭扇 ファンパイ"の効果で垣根の山札を削ると、"悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス"が墓地へ落ちる。
垣根は墓地のカードを全て山札にシャッフルに戻し、悠久が見えた事により、ヘッドジャッジに対して、"龍芭扇 ファンパイ"の使用に対する、回数制限の要求をした。
結果、ヘッドジャッジの判断で無限ループは不可となり、もう一度ループ手順を繰り返した後の、ラスト1回のみ"龍芭扇 ファンパイ"が使用可能となった。つまり、オネストがファンパイループを諦める事となる。
オネスト「長考します」
最適なプランを考えるためだろう。
考えを纏めたオネストは、"龍芭扇 ファンパイ"で垣根の山札を削りつつ、"グレート・グラスパー"をシールドへ向かわせる。
途中、無限ミスキューループを挟みつつ、アタック可能なクリーチャーを限りなく増やしたオネストの軍勢を受け止める術は、垣根には残されていないのだった。
垣根(×) vs オネスト(◯)
見て分かる通り、オネストの使用デッキは自然単グラスパーループだ。
ファンパイループをせずとも、強力なパンチャーとして運用出来る"グレート・グラスパー"は、ブロック構築戦でも輝く1枚である。
垣根のデッキはいわゆる多色ビッグマナに見えるが、"禁断~封印されしX~"の存在が気がかりだ。
2本目
負けた方が先行のルールなので、改めて垣根の先行。
"月の死神 ベル・ヘル・デ・スカル"、"テック団の波壊Go!"、"ハムカツ団の爆砕Go!"をマナセットする垣根に対し、
オネストは"革命目 ギョギョウ"、"連鎖類超連鎖目 チェインレックス"、"恐・龍覇 サソリスレイジ"をマナセットするのみで、もたつきを隠せない。
そんな垣根は隙を見逃さない。
"怒流牙 サイゾウミスト"をマナセットして、"裏切りの魔狼月下城"を放つ。
無論マナ武装は達成してるので、相手の手札を刈り取る事に成功した。
ほぼ自然のカードで構成されてるいる、グラスパーループにとっては非常に苦しい。
オネストも負けじとマナセットしてから、"フェアリー・ギフト"を唱え、"幻影 ミスキュー"を繰り出すが、捲れたのは"古龍遺跡 エウル=ブッカ"なので、不発の結果となる。
余裕が出来た垣根は、"テック団の波壊Go!"をマナセットして、"フェアリー・シャワー"で手札とマナの充実を図るが、オネストは"古龍遺跡 エウル=ブッカ"をマナセットするのみだ。
こうなってしまえば、完全に垣根のペース。"大革命のD ワイルド・サファリ・チャンネル"をプレイして、次のターンには必殺、"オールデリート"を唱え、"禁断~封印されしX~"を禁断解放。
更地になった所で"伝説の禁断 ドキンダムX"がダイレクトアタックを決めると、ゲームカウントをイーブンへ持ち込む事となった。
垣根(×◯) vs オネスト(◯×)
ここで判明したが、垣根のデッキは5色オールデリート。
自然単グラスパーループに対しては、ハンデスが非常に刺さるので、オネストとしてはかなり厳しいマッチアップになるだろう。
オールデリートを打たれるまでにゲームを終わらせる事が出来るか否か、ここに焦点が当たる。
3本目
オネストが先行。
"連鎖類超連鎖目 チェインレックス"を2枚続けてマナセットし、"桜風 ステップル"でマナ加速。
垣根は、"悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス"、"ハムカツ団の爆砕Go!"の順でマナセット。
続いてオネストは、"古龍遺跡 エウル=ブッカ"をマナセット後、"霊騎ラグマール"を召喚。"桜風妖精 ステップル"をマナゾーンへ。
対する垣根はまたも、"テック団の波壊Go!"をマナセットするのみだ。
オネストは少考後、"大地の超人"をマナセットし、"幻影 ミスキュー"を召喚。自身をマナゾーンへ送り、山札のシャッフル後に現れたのは"大地の超人"なので、ラグマールをマナゾーンへ。
垣根は"時の秘術師 ミラクルスター"をマナセットして、マナ武装が達成した"裏切りの魔狼月下城"で、オネストの手札を奪い去る。
ハンドレスのオネストは、トップした"霞み妖精 ジャスミン"を召喚して効果でマナ加速、"グレート・グラスパー"がマナゾーンへ。
垣根は"フェアリー・シャワー"をマナセットして、"フェアリー・シャワー"を唱え、手札とマナを潤沢にしていく。
オネストは引いたカードをマナセットして即ターンを終えたが、垣根はマナセット後に"龍仙 ロマネスク"を召喚して4枚マナゾーンへ。ターン終了時に、"悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス"を墓地へ送り、墓地のカードを山札へ戻してシャッフルした。
オネストに残された時間は後僅か。トップデックした"恐・龍覇 サソリスレイジ"を召喚して、山札から"グレート・グラスパー"がマナへ。さらに、ドラグハートの"始原魂 ジュダイナ"を装備させてターンを終える。
反撃を試みたいオネストだが、マナも手札も十分に揃えてる垣根に対しては、理想が高い状況だ。
無情にも垣根の手札から11マナの闇文明の切札呪文が唱えられると、"伝説の禁断 ドキンダム"動き出す事で、決勝戦が幕を閉じる事となった。
垣根(×◯◯) vs オネスト(◯××)
オネストが逆ストレートを決められる結果になったが、対戦中に垣根のチームメイトがそれぞれマッチに勝利していたので、その瞬間にチームの勝敗は決着づいていたのだ。
しかし、それでも適当にプレイしようとせず、むしろ丁寧に。
そして、スピーディにプレイしていた両者の姿を見ていると、デュエルマスターズに対する姿勢や、意識の高さを確認する事が出来た。
オネストは元々茨城のプレイヤーであるものの、進学をきっかけに埼玉へ身を移した。
現在の拠点でもある坂戸のカードショップへ足を運ぶようになると、現在のチームメイトと知り合ったのだという。
本来であれば、悔しさのあまりに負け惜しみの言葉が出てもおかしくないのだが、オネスト自身も、チームメイトも、どこか満足そうだ。
仲良しメンバーで上位入賞が出来た事実には変わりないし、今回が準優勝でも、次回以降に優勝出来ればいい。その為に日々練習を重ねる必要があるし、練習する為には仲間が必要不可欠である。
垣根もオネストも、最高のチームメンバーとCSに参加出来ていたという事だ。
デュエルマスターズを通じた物語ほ、これからも続いていく。
おめでとう、オネスト達。
そして優勝おめでとう、垣根達!
Writer:ミキプル
第8回プレステージCS 3位決定戦 千葉ビート vs shio
第8回プレステージCS
3位決定戦 千葉ビートvs shio
CSもいよいよ終盤だ。
おまけに、ランキング集計の期日も近付いている。
100位以内に入り込めば、DMGP5thのbyeを獲得出来るので、byeを狙う選手はより一層気合が入るところ。
そんな中でフィーチャーエリアに現れたのは、どちらもランキング上位で争う"千葉ビート"と"shio"だ。
元々面識がある為か、着席した途端から和やかなムードであるが、その反面トラッシュトークも全開だ。
「最近はツイッターで戦ってました!凄く大変でした(笑)」
そう笑いながら発言したのは、千葉ビート。
かつてはチーム"ビート一閃"の長であり、相当数のメンバーを抱えていたが、自身のツイッターで解散を宣言した。
そうは言ったものの、現在も有志達とチームを組んで、コンスタントにCSの上位入賞を繰り返していることから、人望は厚いと言えよう。
彼がいる限り、"ビート一閃"は不滅なのだろう。
"FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~"をセットして、互いにシャッフル。
ガッチリ握手を交わしてから、3位決定戦が始まる。
1本目
千葉ビートの先行。
"終断γドルブロ"、"リロード・チャージャー"と続けてマナセットする千葉ビートに対し、"逆転のオーロラ"、"攻守の天秤"をマナセット後、"一番隊 クリスタ"を召喚するshio。
返しに千葉ビートは、"ボーンおどり・チャージャー"をマナセットして、"リロード・チャージャー"を唱え、"S級不死 デッドゾーン"を捨てつつ1ドロー。
対するshioは、またも"攻守の天秤"をマナセット後、"ベイBジャック"を召喚し、続けて"一番隊 クリスタ"の効果で1コスト軽減しながら"緑知銀 フェイウォン"を召喚し、自身の効果でタップして1ドロー。
そして、"一番隊 クリスタ"のコスト軽減を使いつつ、自身をタップし、"DG ~裁キノ刻~"を追加した。
"超次元リバイヴ・ホール"をマナセットし、強力な制限カードの一つである"絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート"を召喚。
まず"FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~"の左下の封印を墓地に送ると、"終断δ ドルハカバ"が墓地へ。
更に"絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート"の効果で山札の上を墓地に送ると、"禁断V キザム"だったので、これを墓地から手札に戻した。
そして、"絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート"で"一番隊 クリスタ"へアタックを仕掛けると、墓地にある"S級不死 デッドゾーン"をS級侵略させ、効果で"ベイBジャック"を破壊。
shioは、"緑知銀 フェイウォン"の効果を発動し、自身をアンタップさせて攻撃対象を自身へ移し替えたので、"一番隊 クリスタ"を守るが、ターンを貰うも"未来設計図"をマナセットしてターンを返すのみ。
テンポをとった千葉ビートは、"リロード・チャージャー"をマナセットして、墓地から"終断δ ドルハカバ"を召喚し、"FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~"の右上の封印を墓地へ送ると、またも"終断δ ドルハカバ"が墓地へ。
shioは"デスマッチ・ビートル"を追加するのみと、後続になり得るカードが引けず、ジリ貧な状況である。
千葉ビートは"禁断V キザム"マナセットして、墓地から2体目の"終断δ ドルハカバ"を召喚し、"FORBIDDEN STAR 世界最後の日~"の左上の封印を墓地へ送り、攻撃はせずにエンド。"終焉の禁断 ドルマゲドンX"の禁断爆発まで、待つ様子だ。
shioはやや遅れて"龍装者 バーナイン"を引き込むと、それを召喚しつつ、効果で1ドローしてターンを返す。
ここで千葉ビートはマナセット無しで、手札から"終断δ ドルハカバ"を追加し、"終焉の禁断 ドルマゲドンX"の禁断爆発を成功させる。
すると"DG ~裁キノ刻~"の置き換え効果が発動し、結果としてどのクリーチャーも封印されずに済んだshioだが、千葉ビートの場には十分な打点が揃っている。
特に逆転のSTが見えない事を確認したshioは、敗北を認め2本目に託す事となった。
千葉ビート(○) vs shio(×)
「千葉ビートさん、パパオーラ全開ですよね(笑)」
「(週末は)家族サービスをした方が、いいんじゃないですか?(笑)」
妻子持ちの千葉ビートへそう問いかけるのは、shio。
多少負け惜しみにも聞こえるが、仲が良いからこそ発言出来るであろうワードである。
どうやら、準決勝で悔やむプレイミスをしてしまい、惜しくも3位決定戦へ進む事になってしまったようだ。
shioと言えば、2013年度の日本一決定戦で、関東大会Aブロックの代表として準優勝を果たしており、その時に使用していたデッキはクローシス墓地ソース。墓地ソースの切り札の一つは"暴走龍 5000GT"であり、現在のCSで配られる優勝賞品の一つである事は、皆さんもご存知だろう。
そして一時期はDMから離れていたが、復帰後はブランクを感じさせないほどに結果を出し続けている強豪なのだ。
「試合内容はもちろんですが、僕から千葉ビートさんへ対する発言は、ぜひミキプルさんにカバレージとして残して貰いたくて」
強豪プレイヤーからそう言われるのは、ライター冥利に尽きるものである。
2本目
負けた方が先行のルールなので、shioの先行。
"水上第九院 シャコガイル"、続けて"ジャスト・ラビリンス"をマナセットして、"一番隊 クリスタ"を召喚したshioに対し、
"リロード・チャージャー"を2枚続けてマナセットした千葉ビートを見ると、チャージャー呪文が嵩張り、マナのタップイン処理を優先した様子だ。
shioは"DG ~裁キノ刻~ "をマナセットし、"緑知銀 フェイウォン"を召喚、効果で自身をタップして1ドロー。
千葉ビートは"S級不死 デッドゾーン"をマナセットして、"ボーンおどり・チャージャー"を唱え、"嘘と盗みのエンターテイナー"、"終断α ドルーター"を墓地へ落とす。
対するshioは"デスマッチ・ビートル"をマナセット後、"黙示賢者ソルハバキ"を召喚。
マナの"DG ~裁キノ刻~"をマナから戻し、"ジャスト・ラビリンス"をマナセットした後、"DG ~裁キノ刻~"を追加。
ターンが返ると、"爆霊魔タイガニトロ"をマナセットし、"ぼーんおどり・チャージャーで"S級不死 デッドゾーン"と"復讐 ブラックサイコ"を墓地へ落とした千葉ビート。
ここまでは、非常に落ち着いた展開だ。
shioは"蛇手の親分ゴエモンキー!"をマナセットし、"ジャスト・ラビリンス"で自身のクリーチャーを3体タップして、効果で3ドロー。増えた豊富な手札から、"ベイBジャック"、"デスマッチ・ビートル"を追加。
やはり、ここで大きく動くのは千葉ビート。
マナセット無し、手札から"終断δ ドルハカバ"を召喚し、"FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~"に置かれた左上の封印を外し、またも墓地へ落ちた封印は"終断δ ドルハカバ"。この男は、何回連鎖させれば気が済むのか。
まずは封印を外した時の効果で、"黙示賢者ソルハバキ"を破壊。
"終断δ ドルハカバ"を"DG ~裁キノ刻~"へアタックさせると、手札と墓地からそれぞれ"S級不死 デッドゾーン"をS級侵略させ、"一番隊 クリスタ"と"ベイBジャック"を破壊しつつ、バトルを解決。
たった1ターンで、4体ものクリーチャー除去に成功したのだ。
大抵のプレイヤーなら苦痛の表情を浮かべても可笑しくないのだが、ここでも冷静なshio。
マナセットなしから、"龍装者バーナイン"を召喚しつつ1ドロー。
shioに体勢を立て直される前に、更に優位に立ちたい千葉ビート。
マナセットせず、墓地から"終断δ ドルハカバ"を召喚し、"FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~"の左下に置かれた封印を外す。
"終断δ ドルハカバ"をシールドへアタックさせると、手札から"S級侵略 デッドゾーン"を侵略。"龍装者バーナイン"を破壊しつつ、トリプルブレイクしてターン終了。
返しに"ジャスト・ラビリンス"をマナセットして、"黙示賢者ソルハバキ"を召喚、"ジャスト・ラビリンス"を手札に加えて、"龍装者バーナイン"をマナセット。
そして、"ジャスト・ラビリンス"の効果でクリーチャーを3体タップして3ドローしてから、"デスマッチ・ビートル"を追加するshio。
千葉ビートは、またもマナセットせず、"魔狼月下城の咆哮"を放ち、"緑知銀 フェイウォン"、"デスマッチ・ビートル"を破壊。
そして、"S級不死 デッドゾーン"で、"黙示賢者ソルハバキをアタックして破壊。
かなり厳しいshioだが、あくまでも冷静に"龍装者バーナイン"、"緑知銀 フェイウォン"を追加し、改めて手札と場の充実を図る。
ターンが返り、千葉ビートから再度、"魔狼月下城の咆哮"を打たれ、場を突破されてしまうと、shioに勝ち筋は残されていないのだった。
千葉ビート(○○) vs shio (××)
3位も4位も獲得ポイントに相違はないが、順位は3位と4位の相違がある。
準決勝で失態をしてしまったshioとしても、ここで勝ちを拾いたかった所だろう。
これは昔からの宿命とも言えるが、闇と火の組み合わせと、光と自然の組み合わせでは、破壊能力に優れた前者に分があるのは間違いない。
ただ、それ以上に千葉ビートがノリにノっているのだ。
封印から外れるカードも、それが墓地から利用出来るカードであれば、実質的に手札が増えているのと変わりない。
つまり、1本目の試合のように、封印から外れたカードで行動が連鎖する事もあり得るのが、闇火ドルマゲドンである。
shioが使用した光自然メタリカは、システムクリーチャーを利用したシナジーで超展開するデッキなので、キーパーツを破壊されたり、そもそも引きこめないとジリ貧になってしまいがちだ。
そんな熱い3位決定戦も幕を閉じるが、これからもランキング争いは続いていく。
かなり先の話になるが、ランキング上位に位置する彼らは上位の特典で、日本一決定戦の参加権利を獲得出来る可能性も充分にある。
大舞台で、彼らの更なる活躍を見れるかも知れない。
今後も楽しみにしつつ、これからも動向を追っていきたい。
Writer:ミキプル